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仕事とは。

「ハドソン川の英雄」機長に称賛の声 NY不時着

ハドソン川に不時着したUSエアウェイズ機のサレンバーガー機長=ロイター
【ニューヨーク=真鍋弘樹】世界有数の大都市上空で、155人を乗せた旅客機が飛行不能に――。そんな絶体絶命の状況で、57歳のベテラン機長はただ1人の犠牲者も出さなかった。ニューヨークで15日に発生したUSエアウェイズ機の不時着事故で、「ハドソン川の英雄」という賛辞が機長に贈られている。

 同航空のエアバスA320型機を操縦していたのは、チェスリー・サレンバーガー機長。70年代、米空軍でF4戦闘機を操縦し、同航空に転職後も29年間、現役を続けてきた。過去、米運輸安全委員会の航空事故調査に携わり、米民間操縦士組合で事故調査官も務めたベテランパイロットだ。

 同機と管制官との交信を聞いた関係者は、機長の応答が「パニックやヒステリーに陥ることなく、冷静沈着で、プロ意識に徹していた」と米メディアに語った。ニュージャージー州の小規模空港に着陸するかどうか、管制官と相談した以外、余計なことは話さず、操縦に集中しているようだったという。

 ハドソン川は、すぐ脇にマンハッタン島の高層ビルが壁のようにそびえ、観光船などの水上交通も盛ん。現場水域の10キロ上流には、ジョージワシントン橋もかかっており、それらの障害物をすり抜けて無事、着水を成功させた。

 多くの目撃者が「着陸するように静かに水面に降りた」と証言している。推力を失った旅客機で滑空しながら、姿勢を水平に保ち、速度を落として安全に着水した高度な技術に、航空関係者は称賛を惜しまない。同機長はグライダーの操縦資格も持っていたという。

「あの機長は男の中の男だ。事故後、フェリーターミナルに座り、何ごとも起きなかったかのように制帽をかぶってコーヒーをすすっていた」。救出後の機長を近くで見た警察官は、そう米メディアに語った。

 死者・行方不明者がゼロだったことが明らかになると、米メディアはサレンバーガー機長を英雄視し、インターネット上では、ファンクラブのページまで作られた。

 ニューヨークのブルームバーグ市長は記者会見で同機長と話したことを明かし、「乗客が全員、脱出したかどうか確認するため、彼は2度、機内をくまなく歩き、最後に避難した」と称賛。「もっとも重要なことは、操縦士が素晴らしい働きをして、すべての乗客が安全に脱出したことだ」と締めくくった。

 妻のロリーさんは事故直後、米メディアに「まだ私の体は震えているけれど、夫は大丈夫だと思う。彼は完璧(かんぺき)なパイロットです」と夫への信頼を語った。

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「ハドソン川の英雄」の話は、多くの人の胸を打ちます。それはなぜでしょう。彼は自分の仕事に誇りを持ち、自身の身を挺してまでも他の人の命を守りました。沈み行く飛行機の中を、たった一人で2往復するなどということが、果たして「ご飯を食べるために稼がなければいけない、嫌々する仕事」として達成できるものなのでしょうか。

「仕事」とは、その人、個人のアイデンティティーであり、この世の中に生まれて来た人たちすべてが、この世の中で果たさなければいけない役割、役目、責務だと思うのです。
 決して、嫌々したり、お金をもらうためだけに、個々の信念を曲げて、持たずして行うものではない、ましてや妥協や惰性の延長線で行うものではないと思うのです。

 日々、自分の「仕事」、つまり自分というアイデンティティーに誇りを持ち、自分の仕事を研鑽し、社会の責任の一翼を担い、すべての人々、生きとし生けるものすべてに奉仕する気持ちを持って臨むべきものではないかと思うのです。

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 今日、とある会社の業務会議に参加し、つくづく感じたこと、それは、ほとんどの人が、常に仕事に対して受身であるということです。

「このプロジェクトの責任者は誰ですか?」

 場内、静まり返る。皆が下を向き、とある人は苦笑を浮かべながら…。

「このプロジェクトの遅延の理由と、進捗の報告が皆無なのはなぜなのか、○○さん説明をお願いします。

 延々と言い訳がましい返答が繰り返され…。

「じゃぁ、このプロジェクトの責任者としてチームを引っ張ってくれる人」

 皆が互いの顔を見合わせる。

 進行議長である社長がかわいそうになりました。

 その社長自身は、優しく、温かく、語りかけるように場を取り繕っていましたが、会社の会議という風情は微塵も感じることができず、さながら、「お父さんといけない子供たち」といった有様。

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 自身の存在の証である「仕事」に取り組む姿勢は、常に「能動的」であるべきだと思います。

 世間的に、ボランティアという言葉は、一定の概念をもって、「肯定的」に、善たる行為として認知されていることでしょう。
 ボランティア(volunteer)とは、「自発的な」という意味を含む単語です。
 人に言われて受動的に行う寄付は「ボランティア」とは呼びません。自ら、能動的に、積極的に関与していくことを「ボランティア」と定義します。

 ボランティアとは、お金を物品を寄付したり、無償で何かの活動に奉仕することだけを指すのではありません。能動的にそのような行いを為すことを意味するものなのです。

 この世の中で果たさなければいけない役割、役目、責務である「仕事」を、能動的、自発的に行う。つまりそれは、ボランティアと同義あると言っても過言ではないのではないでしょうか。

「ハリソン川の英雄」にもう一度、目を向けて見ましょう。
 彼は、語弊はありますが、たかだか一介のパイロットに過ぎません。操縦するハードと運行方法、乗員の数が違うだけで、市バスの運転手、タクシーの運転手と性質を異にするものではありません。
 しかし、彼は、自身の仕事に責任と自覚を持ち、研鑽し、継続し、そして自発的に、能動的に、自身の役割を果たし、結果、それが、大勢の人の命を救ったのです。

「クレヨンの仕事もそうでありたい、そうでなければならない」、と強く感じさせてくれたエピソードでした。

■投稿者: crayon
■日時: 2009年01月18日 02:23

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2009年01月18日 02:23に投稿されたエントリーのページです。

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